日替わりコラム
すずめのお話し (後編)
(9月11日の前編よりつづき)

アリ子先生が、献労をしていた、竹林に着くと、
総本山の仲間たちが、迎えに来ていました。 
「アリりゃん、どこ行っとったと。」
「ちいちゃんとちい太郎に、お土産もらってきたばい」
アリ子先生は、大きいつづらと小さいつづらを、
どっかと降ろしました。

そこで、両方のつづらを、
開けてみることになりました。
「やっぱり、この場合、小さいつづらから、
 開けた方がよかやろう。」
さぁ、ふたを開けます。みんなが顔をよせあって、
小さいつづらを、のぞき込みました。
「わぁ。」
中には、金・銀・財宝・・・・ではなく、
たくさんの植物の種、苗、花々が、
ぎっしり詰まっていました。
『これで豊かな森を作って下さい ちいちゃんより』
小さな小さなメッセージが、入っていました。

さて、次は大きいつづらです。
昔話しでは、妖怪や蛇やトカゲが出てきましたが、
おそるおそる開けてみると、そこから出てきたのは、
「わっ、きたない。」
錆びた空き缶、割れた空き瓶、つぶれたペットボトル、
壊れた冷蔵庫や洗濯機、古びたタイヤ等・・・・。
人間が森に捨てた、ゴミの山でした。
『もうこれ以上 森を汚さないで下さい ちい太郎』

アリ子先生と仲間たちは、ため息をつきました。
「人間ばっかりが、よか思いしたらいかんね。
 地球は、人間だけのものじゃなかもん。
 ちいちゃんもちい太郎も、生きとし生けるものが、
 安心して、幸せに暮らしていける環境を、
 作らんといかん。それが、万物の霊長、
 神の子人間の、責任たい。」

それからというもの、総本山の仲間たちは、
いただいたたくさんの種をまき、花を植え木を育て、
豊かな森を作っていきました。
そうして、会う人会う人に、 
自然の大切さを伝え、いのちの大切さを伝え、
みんなが、ひとつのいのちであることを、
真心をこめて、伝えていきました。

その信仰と行いは、いつのまにか多くの人々に伝わり、
理解され、賛同を得、協力を得て広がっていき、
人間の本来の、清らかな心と、 
豊かで美しい地球とを、取り戻していきました。
そして、ちいちゃんもちい太郎も、人間も、
すべての生きとし生けるものも、仲良く、
ずっとずっと幸せに、暮らしましたとさ。
                    おわり 
文・絵:前田 智子9月18日

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