日替わりコラム
干し柿のほろ苦い思い出
今、干し柿を作っています。正確には、私は皮をむいて吊しただけで、自然の風と太陽と夜の冷気が干し柿を作ってくれているのを楽しみにしています。1週間ほど前に、境内地で収穫した渋柿の配給がありました。

近年、長崎はこの時期は温かく雨も降ったりして、干し柿を作っても黴びたりしてうまくいかないことが多いのだそうです。今年は、朝夕がとても寒いので、「ひょっとして成功するかも‥」と期待を込めて10個だけ作ってみました。

ところで、今を遡ること28年前、私が総本山に奉職した年の秋のこと。地元の方に干し柿の作り方を教わると、どうしても自分でやってみたくなり、休日に境内地の渋柿の木を探してミニバイクを乗り回し、渋柿を採ってまわりました。

が、夜になって後悔しました。200個程もあったでしょうか。あまり沢山取ってきたので、ほとんど徹夜しても全部の皮をむけません。翌日、練成部の先輩方にも頼んで皮をむいて貰い、そして、むけなかった分は、へたのところに焼酎を染みこませて、酒ねり柿にしました。有り難いことに、上等な干し柿と酒ねり柿になり、長寿ホーム練成会の献労のおやつに出して貰うことが出来たのです!

ちょっと自慢げの私だったのですが、後で聞いたところによると、実はご近所の渋柿も採って来てしまったらしく、上司がお詫びに伺ったとのことでした。私が余りに喜々として干し柿作りに勤しんでいたので、叱るのは後回しにしてくださったのだそうです。

28年ぶりの干し柿作りで、若気の至りを思い出しました。できあがった干し柿は、ちょっとほろ苦い味がするかも知れません。
文・写真:林 光子11月8日

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