日替わりコラム
アブの毒はよき薬
一昨日のみかん園除草の献労では全身から大汗が吹き出し、作業服から滴り落ちるほどでした。体もヘナヘナになって足腰の痛みを気にしながら眠りにつきましたが、昨日、目覚めると体のどこにも疲れは残らず、元気に復活していました。つくづくありがたい事だと思います。

しかし、洗面の時に気付いたのは、右目が腫れてほとんど視界が閉ざされているという事でした。そういえば、その前夜のお風呂の時にまぶたに赤い小さな点があるのを見つけ、手でこすると痛かったので、薬でも塗っておこうと思いながら、すっかり忘れていたのでした。年中、献労をしていると、時には虫に刺されたり、草に負けたりすることもありますが、手足が多少腫れようが痒かろうが、特に気にする事もなくなっていました。

しかし目を刺されると人相が変わるほど腫れるものなのですね。なんとか出勤したいと思って、氷で冷やすうちに、アニメの「ゲゲゲの鬼太郎」のことが思い浮かんできました。毎朝「ゲゲゲの女房」を好んで見てるからでしょうか。鬼太郎は左目のところが髪の中にいつも隠れています。代わりに父親である「目玉おやじ」がいつも一緒ですよね。

右目を腫らして、そんなことをとりとめもなく思ううちに、最近の母親のコトバを思い出しました。それは、私が母の喜ばないコト、母の心をチクリと刺す様な事を言ったというものでした。思い出してみると確かに不味かったと思いましたが、その後のフォローもしたし、実の親子なので母との関係は充分修復できたと思っていたのです。反省が足りませんでした。

普段は日を開けず母に電話するのですが、練成が始まると何かと慌ただしく億劫になってしまいます。3日間ほど電話せずに、練成会4日目の父母へ感謝をする行事が始まると、母の事を思い出して慌てて電話をすることがたびたびです。しかも、少しでも長く話をしたい母の思いを知りつつ、少しでも早く電話を切る事を考えながら‥。

昨日は、母に対する申し訳なさが込み上げてきて、練成会4日目を待たず、万感の思いで母に電話しました。母は、業務中に電話した私を気遣って、約10秒ほどで電話を切ってくれました。

「目玉おやじ」は、孤児になった一粒種の鬼太郎のことを思い、自らの目玉に宿って霊界から蘇ったということです。それにも負けぬ程、母が行き届いて私のことを思ってくれる愛情に胸を熱くしました。

ところで、右目の方は冷やす事30分ほどで、何とか二重まぶたに戻り、コンタクトレンズが装着出来て、間もなく出勤する事が出来ました。アブの毒は、私にとっては素晴らしい心のお薬でした。右目をチクリと刺してくださったアブさん、大切な事に気付かせてくださって、本当にありがとう! 

出勤すると、道場横の芝生に茸が色鮮やかに映えているのが見えました。
文・写真:林 光子7月4日

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