日替わりコラム
「詩」と 私
私が詩を書き始めた記憶を辿ると、小学校2年生の頃に遡ります。その頃、家で十姉妹(ジュウシマツ)という小鳥を飼っていました。5羽くらいいた中の一羽が手に載って慣れていたので、ピーちゃんと名付けて一番かわいがっていました。夏休みのある朝、篭の中をのぞくと、一羽の鳥が水飲み器に落ちて死んでいました。よく見るとそれは、ピーちゃんでした。私はものすごくビックリして、当時ずいぶん泣きました。夏休みの宿題で作文を書かなくてはいけなかったのですが、思い出すのはピーちゃんのことばかり。8才の私は、作文の中でその悲しい気持ちを「詩」にしたためました。

新学期になって登校したある日のことでした。担任の野口先生に呼ばれて、校門のすぐ横にある大きな掲示板の所へ行きました。そこの大きな黒板を見ると「あっ・・私の作文が・・!」私は本当に驚きました。私が提出した作文の中の「詩」が、そこにチョークで大きく書かれてあったのです。私が驚いていると野口先生は、「あなたの詩がとても素晴らしかったので、みんなに見てもらおうと思って書かせてもらったのよ。」というようなことをおっしゃいました。私は、恥ずかしい気持ちもありましたが、素晴らしいと言って頂いたことに、驚きと喜びの気持ちでいっぱいになりました。私の詩は、一ヶ月間掲示されました。

野口先生が褒めて下さったお陰で、私は「詩」が好きになりました。人は褒められる方向へ伸びるものです。讃嘆の言葉は、その人の隠された能力を認識させ開発させ発揮させ、人生を善き方向に導くものです。私がかけられた善き言葉の種は、まさに数十年後に芽を出しました。それまでは他の人の詩集を読むくらいでしたが、自分で詩を書き始めるようになったのは、この総本山のコラムの担当になってからです。2008年からこれまでに100編余の詩をコラムに掲載させていただきました。詩は作者の主観的なものが多く、共感し理解できるものは数少なく難しいものですが、私の思いがほんの少しでも、読んで下さった方の心に響いてくれたらいいなと思い、浮かんだ言葉を拾い集めて詩をしたためています。

文・絵:前田 智子11月25日

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