日替わりコラム
永遠生き通しの生命
2月8日早朝、献労練成会の正式参拝を終えて、社務所に戻ると携帯が鳴り、父が亡くなった事を知らされました。ビックリして頭が真っ白になり、理解が出来ませんでした。現実を受け入れられませんでした。昨年の3月団参に参加し元気な姿を見せてくれて、今年も3月の団参に参加するのを楽しみにしていた矢先でした。亡くなる前日大好きなお酒を飲み、朝目を覚ましてトイレで用をすませ、そのまま倒れて亡くなりました。まことに誰にも迷惑をかける事なく、あっぱれな亡くなり方でした。よく父は死ぬなら寝たきりなどにならず、誰にも迷惑をかけずに「ピンピンコロリ」と亡くなりたいと言っていました。その通りに人生の最後を迎えました。誰からも看取られる事もなく、一人でスパッとあの世に逝った父を私は誇りに思います。せっかちで潔い父の人生そのものの死に方でした。私も死ぬなら同じように誰にも迷惑をかけず、この世を卒業したいと思いました。

 死もまた教化と言いますが、私は父の死から、一番大切な生命の生き通しを教えられました。それは父が亡くなってから葬儀まで5日間の間があり、その間自宅でゆっくり出来たからです。死に目にはあえませんでしたが、家族みんなでゆっくりと、お見送りすることが出来ました。神想観が大好きな父だったので、毎朝母と遺体の前で神想観を実修しました。すると亡くなっているはずなのに目に見えて顔色が良くなり、唇はピンク色になりました。まるで生きている人が眠っている様でした。また、母は毎晩聞かされていた父のイビキをハッキリと7回聞いたそうです。
神想観を終えた私はハッキリと父を感じて、「今此処に生きている」と思いました。母も亡くなった悲しみはあるけれども、生きていた時よりも不思議と父を身近に感じられて悲しくはないと言っていました。「人間は死なないんだよ」と、声なき声をプレゼントしてもらいました。

 父の遺体の前で心静かにこれまでの事を振り返っていましたら、荒れていた頃の事が思い出され、寂しい思いをさせてしまって、すまない気持ちで一杯になり、心の中で「お父さんごめんなさい、赦して下さい」と叫びました。そして自分は一杯愛されていて、感謝していたつもりでいたけど、まだまだ足りてなかったと心から懺悔しました。父の死を無駄にせず、これまでの事を悔い改めたいと思い、父と同じように母にバリカンで坊主にしてもらいました。この年で母に坊主にしてもらうとは贅沢の極みです。生長の家が大好きだった父の志を受け継ぎ、初心にもどってお役に立たせていただきたいと思います。

 今年も総本山に、春を告げる梅の花が咲きました。まっさらの新しい梅の花を見た時に、死生一如であり、父はこの世を卒業して、心新たに明るく出発していると思いました。永遠生き通しの生命を信じる事が出来て有り難いです。父の葬儀に際しては沢山のご愛念を賜り、心から感謝申し上げます。

 ニッコリと旅立った父ありがとう



文・写真:日向 光春2月21日

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