日替わりコラム
「龍宮の杜(もり)」のカエルのお話
ここは、「龍宮の杜」にある小さなお池です。
お池には、朱色の橋が架けてあり、
水面に映えて、ゆらゆらと揺れています。
その下では、赤色の鯉や金色の鯉が、
気持ちよさそうに、泳いでいます。
周りには、菖蒲の美しい花が咲きはじめ、
お池のカエルたちが、合唱を始めました。

「ケロケロケロケロ‥。」
「コロコロコロコロ‥。」
「ゲコゲコグワッグワッ‥。」

「今日は、どんな調子だい?ケロッ。」
「うん。絶好調だよ!コロッ。」
「カワイイ娘、いないかな〜♪ ゲコッ。」

「あれ、また人間たちが、
 いっぱい集まってるね。ケロ。」
「うん。ダンサンっていうらしいよ。コロ。」
「ダンサー?!ゲコー♪」

「最近、そこのお宮から、
 聞いたことのない歌が聞こえてくるよね。ケロ。」
「うん。ぼくたちの好きな、
 甘い雨が降る歌とは違うやつだよね。コロッ。」
「あまいの、い〜い!ゲコー♪」

「何ていう歌なんだろう。いい響きだね。ケロッ。」
「鯉さんに聞いたら『だ・い・し・ぜ・ん・さ・ん・か』
 っていうらしいよ。コロ。」
「だいしぜん!い〜い!ゲコ♪」

「どんなことが、書かれてあるのかな。ケロ。」
「うん。『自然と人間は、本来一体で大調和』
 してるんだって。コロ。」
「だいちょうわ!これもい〜い!♪ ゲコッ。」

「へえ。自然って、ぼくたちのことかな?ケロ。」
「うん。ぼくたちも鯉さんもカメさんも、
 メダカさんもアメンボさんもだよ。コロ。」
「・・ということは〜・・・おいらも?ゲコッ♪」

「人間とぼくたちは、仲良くなれるの?ケロッ。」
「うん。きっと踏んづけられなくなるよ。コロ。」
「はっぱフミフミ♪ ゲコッ!」

「そういえば最近、
 ぼくたちのこと気づいてくれてるみたい。ケロ。」
「うん。ぼくもこの前、
 ペチャンコにならなくてすんだよ。コロ。」
「えっ?ペコチャン?カワイイ?グフッ♪」

「人間たちが、
 優しくなったような気がするね。ケロ。」
「うん。人間もぼくたちも、
 同じ、いのちなんだって。コロ。」
「おんなじーいのちー。いいー♪ ゲコッ。」

「この前は、ぼくをモデルに、
 絵を描いてくれたよ。ケロッ。」
「うん。ぼくも。コロッ。」
「かいてもらってない!ゲゴッ。」

「あ、また、あの歌が聞こえてきたよ。ケロッ。」
「『天使、自然界を讃えて歌い給う ― 』コロッ。」
「おいらも、うたいたもうー♪ ゲコゲコゲコー♪」

「ぼくも、歌いたくなってきたー。ケロー♪」
「うん。みんなで『だいしぜんさんか』
 合唱しようよ。コロー♪」
「さんせーい!!ゲコー♪♪」

「ケロケロケロケロケロケロ‥‥♪♪」
「コロコロコロコロコロコロ‥‥♪♪」
「ゲコゲコグァ‥あ、ぴょんこちゃん!グハッ♪♪」

お池では、カエルたちが大合唱をはじめました。
赤色や金色の鯉たちも、楽しそうに泳いでいます。
菖蒲の花は美しく開き、紫の絨毯のようです。
その合唱の声は、いのちの喜びにみちあふれていて、
自然と人間の、大調和の世界を讃えるように、
「龍宮の杜」に、響きわたっていました。
                   おわり

文・絵:前田 智子6月5日

制作・著作 宗教法人「生長の家」総本山
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