日替わりコラム
無料で“一流”を学べる時代
 6月3日付の『朝日新聞』に、「指先から学びを開く」という記事が載っていました。アメリカを中心に、世界の一流大学が次々と講義を無料で配信してしている――というものです。しかも動画をで講義を見るだけではなく、名前とメールアドレスなどを登録して、宿題を提出し、試験を受けて合格すれば、修了証も得られるというのです。

 識字率がほぼ100%、経済的な理由で大学に入学できないという人がいない(と言うと言い過ぎですが、控えめに言ってもそれほどはいない)、国内にいる限り英語を話すことのメリットがそれほどない私たち日本人にはあまりピンと来ないかもしれませんが、本人の能力ややる気のある貧しい国の子ども達にとっては、大きなチャンスのようです。

 同紙に紹介されていたのは、モンゴルの首都ウランバートルに住む16歳の少年。彼はMIT(マサチューセッツ工科大学)という全米指折りのエリート名門校の、あるオンライン講座の1つで満点を取って教授を「天才」と驚かせたそうです。その後、周囲に勧められてMITを受験し、見事合格。

 この少年はオンライン講座がなければおそらく、MITを受験することにはならなかったでしょうから、インターネットにはこういう埋もれた才能を発掘する素晴らしい力があるのですね。

 スケールは全然違いますが、30歳から英語を学び始めて、38歳の時にハワイに赴任した私の英語力を鍛えてくれたのは高額な授業料を必要とする英会話教室ではなく、無料で良質な講座を提供してくれるNHKのラジオ講座でした。実は、NHKのラジオ講座は多くの日本人の英語力向上に人知れず(知っている人は知っているのですが)、多大な貢献をしてくれているのです。

 もちろんオンラインだけで完結するわけではありません。モンゴルの少年はオンラインを使って実際にMITに入学して、学びを続けるわけですし、私もラジオ講座を通じて英語を教えてもらいましたが、その後英語圏の方々とのコミュニケーションを通して英語力を磨かれました。

 オンラインは上手に使えば、1人1人に「神の子無限力」を発揮させてくれる素晴らしいツール(道具)と言えると、私は思います。
文:阿部 哲也6月16日

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