日替わりコラム
師走
 師走になりました。紅葉が美しく彩り、何かと忙しい季節ですが、心がホッといたします。忙しいなかにあっても平常心を忘れずに生活したいものです。仏教の言葉に「平常心是道」とありますが、平常心とは「そのままの心」であり、「素直な心」です。忙しいと素直な心を忘れて、現象の色々なことにひっかかり、悩みの種となります。悩みとはひっかかるから悩むので、善でも悪でもひっかかると悩みます。

 仏教の解脱を得るとは、あらゆるひっかかりが無くなることであり、仏様とはホドケで、自縄自縛が解かれると内なる仏様が顔を出し、如意自在の生活となります。分かっちゃいるけど、この平常心が簡単そうで難しい。腹立ってはいけないと思えば思うほど、よけいに腹が立つ経験をしたことは誰しもあると思います。

 そこで、「言葉の力」が大切になります。言葉の力を自覚すると、自由に左右出来なかった心が自由に左右されてくるのです。実験心理学では「暗示」と言います。自己暗示は、自己の耳に聞こえるほどの声で、自分の心に言い聞かせます。下腹に力を入れて強き語調で自分にささやきます。

 私事で恐縮ですが、妻が心臓を患って心配でたまらない時に、「ありがとうございます」をとにかく自分にささやきかけました。現象的には有り難くない状況にあっても、繰り返す言葉の力で心に有り難い思いがわき、必ず良くなると思えて、くじけずにやってこれました。心の法則と言葉の力を知っているだけでなく、応用したときに環境が変わってきます。お陰様で妻は順調に回復しております。この素晴らしい御教えを伝えて行こうと改めて思った次第です。

 師走なり平常心でお正月



文・写真:日向 光春12月1日

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