日替わりコラム
落ち葉
 美しく秋を彩ってくれた紅葉も葉を落とし、枝だけになってしまいました。現象は移り変わる世界であり、自然界を見渡すと常に変化し、何かを語りかけてくれています。
 枝だけになってしまった紅葉の木をしみじみと眺めると、これはこれで美しいです。きっと来年はまた生き生きとした若葉が芽を出すことでしょう。寒い冬に生命を蓄え、春に美しい芽を出す。そんな事を思いながら、祭務部のみんなで落ち葉掃きをさせていただきました。
 曹洞宗を開かれた道元禅師は、正法眼蔵「現成公案(げんじようこうあん)」の中で「仏道をならうというは自己をならう也。自己をならうということは自己をわするること也。自己をわするるとは万法に証せらるるなり。万法に証せらるるというは、自己の身心および他己の身心をして脱落せしむるなり」とおっしゃられました。
これが禅の心随を説いているのです。その禅とは釈迦の悟った仏の御生命であり、そのままの心です。

 春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて冷しかりけり

 日本の四季を道元禅師が永平寺の夜空を眺めて詠われました。心洗われる思いがします。自然の美をありのまま、素直に賞でる気持ちが、そのまま仏の御生命に通じることをあらわしています。その言葉自体が禅を説いています。冬になったら葉を落とす。春になったら花を咲かす。そのままがすべてであり、着飾る必要もありません。
 心臓を患った妻と、リハビリをかねて散歩しています。少し坂道も大丈夫になりました。おかゆをずっと作っていましたが、固いご飯も食べられるようになり、とても楽になりました。妻の看病も、今の私に大切なことを教えてくれています。そのままの心ですべてを素直に受けた時、仏様の世界、極楽な世界が現れるんですね。

 人生の一期一会を大切に



文・写真:日向 光春12月11日

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