日替わりコラム
すし職人が手袋?
 昨年の暮、「和食」がユネスコ(国連教育科学文化機関)によって無形文化遺産に登録されました。ヘルシーで美味しい「和食」は世界的にブームと言われていますが、中にはこれが和食? と首をひねりたくなるようなものもあります。とりわけ、日本人ではないコックが作っている所はそういう傾向にあります。

 私がハワイにいたときに日本食を出すレストランに行くと決まって最初に味噌汁が出てきました。味噌汁は英語で「味噌スープ」(miso soup)。そうです、洋食の最初に出てくるスープ代わりに出てくるのです。味噌汁をご飯なしで食べるのはどうも気が進まず違和感を感じていました。私がよく通った日本食のお店は日本人のオーナーが作ってくれましたが、おかずができるまで、最初にご飯と味噌汁が出てきていました。ご飯がついているだけ救われましたが。。。

 ところで2月11日付の『ジャパン・タイムズ』(The Japan Times)には、カリフォルニアでは今年から法令により、食べ物を出すお店では生の食品を素手で触ってはいけないことになったそうです。鮨職人とて例外ではなく、以下のアドレスにアクセスして頂くと、手袋をして鮨を握っている職人さんの写真が出てきます。何となくか違和感がありませんか? 職人さんも何となく浮かない顔をしているように見えます。
http://www.japantimes.co.jp/news/2014/02/11/national/california-law-flusters-sushi-chefs/#.Uv2-I76Chjo

 アメリカでは6人に1人が食品が原因で病気にかかっていて、その防止のための法令だそうで、ニューヨークやワシントンなどでは既に素手で握るのは禁止されているそうです。

 しかし。。。記事に出てくる職人さんいわく、「自分達はしっかりと手洗いを励行しているが、手袋を使う人達の中にはちゃんと手を洗わずに握っている人がいてそっちの方が問題だ」。確かに。また、別の職人さん曰く、「手先の感覚を奪われたら鮨職人なんてやめた方がまし」。その気持、わかる気がします。

「郷に入っては郷に従え」ですが、職人さんが目の前で、手袋をして握った鮨が出てきたらやっぱり違和感を感じてしまいますね。が、法律を犯したらもうお店はできないのですから、従うほかありません。

 カリフォルニアでは1年は猶予期間を設けますが、来年から違反したら罰則が適用されます。前出の職人さん曰く、「手先を使えないのが一番の罰則だ」。

 厳しい条件下でも和食を提供されている皆さんを心から応援したいと思います。
文:阿部 哲也2月16日

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