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環境への取組CONCEPT

緩速濾過装置




森林は、大気中のCO2を吸収するだけでなく、山の保水に大きく貢献しています。適正に管理された森林のある山では、根がしっかりと地面に張って、土の中に多くのすき間を作り、スポンジのようにたくさんの水を蓄えます。そのため、管理されていない森林に比べ、普段は適度な量の水を川に流し、大雨時には水の流出量を抑えて、洪水を防ぐ効果があるとのことです。



総本山では、開山以来、長年森に感謝しながら、練成会の献労や職員による作業、森林組合への委託により適正な間伐を行い、境内地の森林の保全に取り組んで参りました。  また、今まで飲料水を含む全ての生活用水を地下水に頼っていた総本山ですが、地下からの取水量が減ってきており、地下資源に頼った生活からの脱却を図るため、昨年から小川の水を取水し、ゆっくりと濾過して飲料水にする緩速濾過装置の工事を進めて参りました。


稼働を始めたこの装置には、1日60トン以上もの水が山から流れ入っています。これは団体参拝練成会などの大型行事で使用する水を充分賄うことの出来る量です。これも今まで森林を保全し続けた先人達のおかげであると感謝しております。また、小川の取水口が高い位置にあるため、地下水のようにポンプで水を汲みげる必要がなく、取水から濾過まで電気もほとんど使用しなくて済みます。