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再生紙

​大  祓​

 古来より、日本民族は身心浄化を常として、「祓」を年ごとに恒例の行事として執り行ってきました。大祓の起源は『古事記』の中で、伊邪那岐大神が筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原で罪穢れを祓い浄めたことに由来します。
 仲哀天皇御崩御の際、諸国で大祓が行われ、更に天武天皇の御世では、三度の大祓が行われていたとの記録があり、太古より大祓は災害疫病など事あるごとに随時行われてきました。七〇一年に大宝律令が定められ、制度としては毎年六月の晦日と十二月の大晦日に大祓が行われるようになりました。
 生長の家総本山・龍宮住吉本宮においても、この日本古来の儀式に倣(なら)い、半年に一度、知らず知らずに犯した罪穢れを祓い浄める大祓を執り行っています。

大祓人型奉安
修祓

​生長の家の大祓

 龍宮住吉本宮で行われる大祓は、御祭神である天之御中主大神、高御産巣日神、神産巣日神、住吉大神の御神徳である〝 ムスビの働き 〟の霊波を受け、人型を用いて心の浄化を図り、実相を顕現するという生長の家の信仰に基づいた御祭りです。
 天之御中主大神とは、宇宙創造の本源神であり、唯一絶対神のことで、その御徳の一つである陰と陽の〝 ムスビの働き 〟を神名によって表現したのが、高御産巣日神・神産巣日神であります。
 〝 ムスビの働き 〟とは、本来一つのものが陰と陽の二つの働きに分かれ、それらが再び結ばれることで「新価値」を生み出す働きで、それは、私たちから離れた存在ではなく、日常生活や自然界のいたるところに満ちています。私たちが性を異にして生まれ、子供を産み育て、周りの人や自然と交わり、働き、学び、生活することも〝 ムスビの働き 〟の一つで、人類も自然界もこの陰と陽の〝 ムスビの働き 〟がバランスよく機能し、多様な人種、民族、国家が相互協力することで繁栄してきました。
 ところが現代では、このムスビとは相反して、表面的な違いによって自と他とを分離し、自己中心的な偏った考えにより、異なるものを退ける心の傾向が強まっています。そうした分裂は、互いの衝突を生み、衝突より生まれた感情は、知らず知らずのうちに潜在意識に蓄積され、悪業となって、社会生活や周囲の環境に悪影響を及ぼします。
 病気や人間関係の争いなどの個人間の問題のみならず、地球規模では国家間の紛争や地球温暖化などの環境問題となって顕在化しています。
 龍宮住吉本宮の大祓では、各自の霊波を移した人型を、大神たちの〝 ムスビの働き 〟が天降った御神火で焼却することにより、こうした迷いの根本である心の偏りを整え、本来の調和した神の子の実相を顕し出します。
 この大祓にて、個人の実相顕現はもとより、〝 ムスビの働き 〟が益々満ちわたり、神・自然・人間が大調和した実相世界が顕現することを共にお祈りいたしましょう。

人型焼納
人型

聖経・讃歌の功徳

 大祓では、浄化の方法の一つとして、人型に対し、聖経・讃歌の集団読誦を行っています。この功徳について谷口雅春大聖師は次のように説かれています。

 (前略)人型や肖像写真に対して送念されたる愛念や「真理の言葉」(経典の読誦)は、相手の病気を治したり、霊魂の業や罪を浄めたりすることが出来るので、大晦日において、人型に対して聖経の集団読誦を行い、現実界の人々の業や罪障を出来るだけ祓い浄めて次の新しい年を迎えることはまことに有意義なことだと考えられるのであります。(『聖使命』昭和32年8月1日号)

 祭典中は、聖経『甘露の法雨』が読誦され、また祭典後の浄火場では、人型が焼却される中、『観世音菩薩讃歌』が読誦され、その真理の光明念波と神火の相乗効果により、個人の力では浄化が困難な業や罪も、悉く浄められます。
 

人型の納め方

人型納め方1

① 人型にご自身の名前・年 を書きます

人型納め方2

② 人型で全身をなでます

人型納め方3

③ 人型に息を吹きかけます

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